こんにちわ、日本のコーヒーは高すぎて飲めない。コーヒー大国中米に住んでます、かなこ(@MinmachiBuho)です。
先日こんなニュースが世間を騒がせました。
We’re removing plastic straws in our stores globally by 2020—reducing more than 1 billion plastic straws per year from our stores.
— Starbucks Coffee (@Starbucks) 2018年7月9日
スターバックスが環境問題に配慮しプラスチックストローを全面廃止する!と公表しましたよね。
日本ではあまり報道されていませんが、NYにて障害者団体がこの決定に抗議するパレードを行いました。
プラスチックストローを使用しないと飲み物が飲めない人がいるって、知ってましたか?
スタバストロー問題を通して、”正義と多様性”について一度考えてみましょう。
カップが持ち上げられない人がいる
あなたは、コーヒードリンクのカップを、持ち上げられなかったことがありますか?
筋トレし過ぎて腕プルプルのとき?それでもカップが持ち上がらないことはないと思います。
麻痺などで腕や手を動かすことに支障がある人、そもそも腕自体がない人、色々な理由で”カップを持ち上げることが出来ない”人がいます。
彼ら彼女らにとって、ストローがない状態でドリンクを飲むことは非常に困難です。(手を使わずに、フタのついた飲み物を飲むところを想像してみてください)

世界には、ストローを使用することで器用にドリンクを楽しむ方々がたくさんいるんです
紙ストローで窒息する?

じゃあ、プラスチックじゃなくて紙にしたらいいんじゃない?
嚥下(えんげ)能力という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
飲み物を、喉に詰まらせず”飲み込む”能力です。
この能力に障害がある方は、つねに誤嚥・ムセコミの危険性と隣り合わせです。
プラスチックと比べて紙ストローは濡れや圧に弱く、嚥下能力が低い方々にとっては窒息の原因になりえます。
つまり、紙ストローはプラスチックストローの代用品には成り得ないのです。
マジョリティにとっての正義も、誰かを傷つけるかもしれない
環境問題に配慮する、ということはおそらく大多数の人々にとっては”正義”です。
ただし、プラスチックストローを制限すること=環境に良い=いいこと とは限りません。
選択肢を限定してしまうことで、そこから外れてしまう人がいるかもしれない。
恥かしながら、障害者の方々と関わる機会が多い私も、プラスチックストローを廃止することによる影響までは考えが及びませんでした。

誰かが「それだと困る」と声を上げること・その声をしっかりと受け止めること、それが”みんなに気持ちのいい社会”を作っていくんだね
それはあなたの問題になるかも
ちなみに、「といっても障害者の問題でしょ。関係ないよ」と感じる方もいるかもしれません。
では想像してみましょう。
- 交通事故にあって3か月両腕ギプスをつけて過ごさなければならなくなった
- コーヒー大好きなおばあちゃんが徐々にむせこむようになってきた
こういった状況になったとき、プラスチックストロー問題は”あなたの問題”になります。
その時になって初めて「こんなの困る」と焦らなくていいように、誰かが困っているときは「なぜ?」と一緒に耳を傾けてみましょう。頭と心を寄せてみましょう。
それが、きっと優しい社会への一歩だから。