こんにちわ、かなこ(@MinmachiBuho)です。
先日私のこんなTweetから始まったこの企画
保育士×理学療法士のコラボに可能性を感じる人と繋がりたい。
— なかむらかなこ@子育てで世界を明るくするよ (@MinmachiBuho) September 24, 2018
無事にオンライン会議を開催しました(^O^)/
【保育士×理学療法士でオンライン会議をした結果】
・未就学児の体力低下は予想以上
・その差は1歳から出る
・介護予防するなら幼児期から
・PTは評価で貢献できる
・運動の有効性を目に見える形で表す必要アリ形にしていくぞー!! pic.twitter.com/iSnPMqQNPM
— なかむらかなこ@子育てで世界を明るくするよ (@MinmachiBuho) October 11, 2018
知らなかった色々な現状を把握することが出来、非常に楽しいものになりました。
結果、
保育×リハビリには可能性しかない!!あとめっちゃ必要性ある!!!
ということがわかりましたので、報告します。
運動能力の二極化は本当に大きいの?!
厚生労働省の発表によると、児童の日常における運動量は二極化してきている、ということでしたが
実際子どもと長年接し続けている保育士さんは、どのように感じているのでしょう??
1歳児のころから格差がある?!
会議内で出た話で一番驚いたのはコレです。
1歳頃から体の差は大きく出ると思います。月齢の差はありますけど、筋力、特に体幹が弱いなって子が多い。
おむつ替えをしたあと両手を引き上げても、まったく体が付いてこない子がいるんです。
体幹が弱い子が多そう、というイメージはありましたがまさか1歳という歩行が始まるかどうかという段階から差が大きくみられるとは。
思ったより現場の事態は深刻そうです。
1/3くらいは動きがぎこちない?!
あくまで会議をした保育士さんの感覚ですが、ここ数年の間に「動きがぎこちないな」と感じるお子さんは増えていて、
肌感覚としては1/3くらいに上る、ということです。
外遊びが減っている、スマホ等で遊ぶことが習慣化している、色々な要因は考えられそうですが、それにしてもこの数は多いと感じませんか?
児童の生活習慣病や体のトラブルは増加中
児童の肥満率は年々増加傾向にあるとのデータがあります。
参考:日本小児内分泌学会
小学生のうちから腰痛に悩むようになる子も出てきているといいます。
その前兆は保育園時代から現れていてもおかしくありません。

保育のリアルを知る

色々子どもに問題が生じていることはわかったけど、そもそも保育の現場にどんなニーズがあるんだろう?
ということで、保育現場のリアルをぶっちゃけてもらいました。

園によっては、子どもが外で遊ぶカリキュラムがない場合もあります。
私立の幼稚園の場合などは、経営者の方針に左右されることが多いです。

養成校で子どもの発達について軽くは学びますが、現場に出て役に立った!と感じることは少ないです。
日々経験を積みながら一生懸命学んでいる感じ。
子どもの運動機能等については、自分が運動が得意な保育士は積極的に見ますが
そのあたりは個人差が大きい。
現場で肌で学んでいく…大切ですよね。けど、理論もしっかり学ぶ環境がないとめちゃくちゃ大変だよな…と自分の病院での勤務経験も通して実感します。
保育×リハのコラボで出来ること
オンライン会議を通して、色々な可能性が見えてきました。
それぞれのニーズを組み合わせた結果をまとめます。
合同イベントを開催する
「親子×運動」イベントや、ご家族に「遊び・運動の大切さ」を実感してもらうような特別イベントを合同で開催する!
いきなり園の中に入り込むのは、色々な法の規制や方針等の縛りもある。
そこで、普段保育士さんたちが関わっているお子さんやご家族に対して、リハビリセラピストの発達・運動の知識、保育士のもつ遊びの知識を総動員して
遊びは楽しい!と知ってもらえるかも(^O^) 親御さん自身の身体ケアを促すことも出来る。
専門分野の勉強会
身体発達や上肢機能、認知機能の発達など、リハビリセラピストが基本的な事項を勉強会等で伝達するだけで、普段現場で経験を蓄積している保育士さんたちの
「なるほど、それであの子はこうなのか!」という気づきをめちゃくちゃ促せるように感じました。
逆に、セラピストとしては保育現場のニーズを知るという、お互いにメリットのある機会になると確信。
保育の現場に対応できる発達評価表を作成
保育士さんは「遊びを促すプロ」
セラピストは「機能を評価するプロ」
保育現場の中で子どもが不足している機能や、必要な経験をチェックできる評価シートがあれば…
それを、見た保育士さんが誰でも自身の保育に応用できるようになったら…
特に、地方では情報が入りづらかったり研修会に参加しづらかったりする現状があります。
ただ、それって子どもには関係のないことですよね?
オンラインで簡単にダウンロードできるようになれば、地方の子どもたちの不利益にもならず、日本全体の保育の質・子どもたちの身体の機能を向上できるのではないか!?と考えています。
これって、もう待ったなしの問題だ
近年福祉領域では「介護予防」という言葉が多く聞かれます。
これは、介護が必要にならないように、高齢者の身体機能を維持しよう、というものですが
本当の介護予防を追求したいなら、「子どもの持っているベースの身体機能をしっかりと上げる」ことが、長期的な視点でみると非常に重要です。
そう、介護予防は幼少期から!!!です!介護予防は幼少期から!
すでに、腰痛などのマイナートラブルや生活習慣病が散見されている時代。
障害児保育や発達障害の子向けの運動教室などももちろんですが、
「障害はないけど身体機能が低い”普通の子”」を対象に我々リハビリセラピストが介入していくことが求められているのではないでしょうか。