こんにちわ、かなこ(@MinmachiBuho)です。
最近女性の健康(ウィメンズヘルス)に関しての勉強をしています。
「アメリカでは帝王切開になるかどうかは理学療法士の腕にかかっている!」
なんて聞いたことがあり、半信半疑で調べてみたら驚きの結果だったので報告します。

理学療法士がお産に貢献できまくることがわかりました
理学療法士が分娩室で何してるの?
出産(分娩)=胎児が産道を通りぬけて出てくること、と定義されていますが、
リハビリの専門職である理学療法士がそこで何をしているんでしょうか?
まずはこちらを見てください。
赤ちゃんは子宮から回旋をしながら出てきます。
このとき、背骨や骨盤によってつくられた狭い道を潜り抜けていることがわかりますか?
さらに、赤ちゃんの力だけではなく、母体の”押し出す力”も分娩に重要な要素になります。
つまり、脊椎や骨盤、股関節などの「関節」
さらに押し出す「筋肉」
そして赤ちゃんが通り抜けるのに合わせて「姿勢」を変える
この関節・筋肉・姿勢はすべて理学療法士の一番の強みなんです!
分娩時の医療処置を減らせる!
カナダでの例を挙げてみます。
・カナダではお産全体の27%が帝王切開。そのうちの約半数が「お産が進まない」ために行われる
・普通分娩のうち、15%が吸引ないし鉗子分娩(会陰裂傷を合併するリスクが高い)
帝王切開や吸引分娩が「悪いお産」というわけではありません。
どんな分娩でも、母子が無事であることが一番ですし、命の誕生ということには変わりありません。
ただし、医療処置が入るということによるリスクがあることも確か。
理学療法士の仕事は、これらのような医療処置をしなくてもお産がスムーズに進むように手助けすることです。
カナダでは妊娠中の女性に理学療法士が介入し、
・骨盤周囲の関節を動きやすくする
・弱った筋肉や硬い筋肉を改善する
といった目的でエクササイズを行います。
また、分娩時には
・痛みを軽減させる
・胎児が産道を通り抜けやすくなる
ような姿勢の指導を実際に行っているそうです!すごい!
参考サイト:
http://www.physioexcellence.ca/blog/Physiotherapy-in-Labour-and-Delivery~1315.html
産前に理学療法士とエクササイズをするのが当たり前の国も
写真提供・参考サイトはコチラ
上でも紹介しましたが、理学療法士の介入の効果を最大限発揮するには、もちろん産前から関わっていく必要があります。
しかし、日本では産婦人科に理学療法士が配属されていることはまだほとんどないのが現実です。

日本でも少しずつ”妊娠中のリハビリテーション”が一般的になっていくと思うよ
PTが”安全な”命の始まりに貢献できる
助産師さんがこんなTweetをしていましたので紹介します。
妊婦健診にPTリハもつけたら出産がスムーズになると思う。
出産時も、PT介入すると分娩時間が短縮すると思う。
PTさんは関節、筋肉、運動機能のプロ。
助産師が腰さするよりも、PTの調整が効果的な時もある。
ぶっちゃけ医師よりも筋肉、関節については詳しいし、適切に調整できると思う。分業も大切。— Chez.ゆきこ (@chezlize) October 1, 2018
まだまだ未発達な分野ですが、我々理学療法士がお産を少しでも
安全・安心・負担の少ないものにしていけるように、これからも精進していきます!