【自閉症の世界が見える】自閉症当事者が書いたオススメ本2選

インクルーシブ

こんにちわ、かなこ(@MinmachiBuho)です。

 

最近、発達障害や自閉症スペクトラムの方が抱える光や音に対する「感覚過敏」について、注目されるようになってきました。

自閉症、特に発語のない重度の人が何を見て何を感じているのかを確認するのは現代の科学ではまだ難しく、彼らは「何もわかっていない」と思われがちです。

 

そんな彼らは本当にただ”可哀そう”なだけでしょうか?
彼らがどんなに不思議で、面白く、美しい世界を見ているか…興味ありませんか?

 

なかむら
かなこ

そんな世界の一端を覗かせてくれる素敵な本を今日は2冊ご紹介するよ

オススメ本①:彼らの世界の”色”を感じる、東田直樹さんのデビュー作

日本の「自閉症作家」と言えばこの方、東田直樹さん。

わずか13歳で作家デビューし、現在も活動を続けています。

 

そんな彼ですが、実は言葉がほとんど話せません。いや、話せますが非常に独特です。

彼は「文字盤」を使って文章を綴ることを覚え、”話す”というツールも手に入れました。

幼少期は話せず、多動ないわゆる”重度自閉症児”でした。

1問1答形式で優しい言葉が続く

デビュー作の「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」では、表題になっている質問を含めた素朴な疑問に対し、彼が一問一答形式で答えていきます。

ただ答えるだけではなく、彼の詩的な文章からは「色」や「光」、「時間」の優しさや自閉症ゆえの悲しみ、歯がゆさが伝わってきます。

なぜ彼らは一人で遊ぶのか、人に興味がないのか…そんな疑問が、実は我々の誤解であることを、優しく正してくれる。そんな本です。

 

彼はコチラのオフィシャルサイトに、定期的に文章をアップし続けています。是非訪ねてみてください。

 

 

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オススメ②:冷静な、時に辛辣な言葉が「自閉症の治療」を切る

こちらは、東田直樹さんに比べると日本ではさほど有名でないかもしれませんが、障害児や自閉症のお子さんと関わっている方には特に読んでいただきたい。そんな一冊です。

イドさんというアメリカの青年が、少年時代に執筆したのがこちらの本ですが、
東田さんの本に比べて非常に”辛辣”です。

 

自閉症児にむけて行われる”療育”の身勝手さや無力さを、彼の目線でバッサバサ切っていきます(あくまで彼の主観ですが、治療されている本人が言っているので重く受け止めるべき)。

 

自閉症と共に生きていく”普通の”青少年の姿がそこにあります。生きること、自分とは。そんな葛藤も非常に鮮烈に描かれていて、とても身近な存在に感じました。

自閉症は”身体の障害だ”

特に理学療法士である私にとって非常にインパクトがあり、忘れられないフレーズがこちらです。

 

彼はモノをとろうと思っても、腕を伸ばしたい方向に動かない、身体が命令を聞かないと感じていました。
それを見て周囲は「やっぱり彼はリンゴがわかっていない。言葉がわからないのだ」と解釈していたのです。ただリンゴが触れないだけなのに。

頭の神経と、身体の神経がバラバラで、まるで繋がっていない感覚を彼は感じていました。

 

そんな彼を助けたのが「トレーニング」だったということ。

 

セラピストが介入する特別なトレーニングではありません。ウェイトトレーニング、筋トレです。

彼はウェイトトレーニングを続けることで、少しずつ筋力がつくのと同時に「体の神経が繋がっていく感覚」を覚えたといいます。

これって、自閉症の”療育”ではまだまだ常識とは考えられていませんよね。私も驚きました。理学療法士として自閉症の子たちにも出来ることがたくさんあるんだと。

 

イドさんはタブレット等を使いこなし、自らの感情を表出して生活しています。

 

自閉症のお子さんと関わるひとも、そうでないひとも

私は自閉症児について勉強しているときにこれらの本を薦められ、自分の無知さにショックを受けました。

 

もしかしたら、この子もただ”話せない”だけなのかも…

 

そんな風に思うと、色んな子の「可能性」がどんどん見えてきます。こちらが”きっとできない”と決めつけていた(無意識でも)から見えなかった可能性が。

あなたの周りに自閉症とともに生きているお子さんはいますか?

いない方ほど、是非一度手にとって読んでいただきたい一冊です(二冊か)。あなたの見ている世界も、違って見えてくるかもしれません。