【理学療法士が教える】”はいはい”しない赤ちゃん!?原因と遊びかたを知ろう

こどもとスクスクLAB

こんにちは、かなこ(@MinmachiBuho)です。

 

最近ちょっと気になってるんだけどー

ウチの子なかなか、はいはいしないのよねー

 

「はいはい」と検索すると「しない」「いつから」「練習法」など色々なページが出てきますが、いずれにしても注目度が高いことが伺えます。

はいはいは、運動発達的な視点から見ても非常に大きな意味合いをもっていることは間違いありません。

やっぱりはいはいは重要なの?

しないと一体ウチの子はどうなるの?!

なかむら
かなこ

まず安心してください。はいはいをしなくても異常と焦る必要はありません!

その上で、原因や対策を学んでいきましょう

はいはいをしない≠おかしなこと

はいはいの重要性について書いた書籍や論文はたくさんあります。しかし、「はいはいをしなかったらこうなった!はいはいをしない子にはこういったリスクがある!」と明確に示した研究はないんです(私調べ)。

その他の体の発達は順調だけれど、はいはいだけはしない

そういった場合には過度に不安になることはありませんし、結構はいはいしない赤ちゃんも多いんです。

 

なかむら
かなこ

実は私もしなかったらしい笑

たとえば

 

  • お座りや寝返りは着々と出来るようになった
  • 手足の動きに左右差がない
  • おもちゃを手で持つなどの細かい動きも順調に出来ている

といった場合には、赤ちゃんの個性の範囲と考えられます。

反対に、これらの動きも月齢(もしくは修正月齢)の目安より大幅に遅れている、かつはいはいもしない!という場合には近々の検診の際に是非医療者に相談をしてみてください。

 

”はいはい”をすることによるメリット

さて、はいはいをしない事を極端に怖がる必要がないというのはわかりましたね。

 

じゃあはいはいしない場合にも別に気にせず、特に何もしないでも大丈夫ってこと?

その話をする前に「何故はいはいは重要なのか」ということを一緒に学んでいきましょう。

「はいはいのメリット」とは一体なんなのでしょうか?

はいはいのメリット①:体幹の動きが強く、なめらかになる

はいはいの姿勢って、実は赤ちゃんにとっては結構キツいものなんですよ。

例えば学校のなが――――――い廊下をぞうきんがけするのをイメージしてください。

「ぞうきんがけ いらすとや」の画像検索結果

出来ればモップですましたくありません?笑

それでもはいはいをしようとするのは赤ちゃんの好奇心ゆえ、ほかなりません。

 

つまり、はいはいをしっかり行うことによって手足だけではなく背筋や腹筋といった体幹の筋力がアップするんです。

それだけではなく、体幹を安定させておかないと手足は上手に動かせません。いわゆる腹筋を6つに割るようなトレーニングとは異なり、「しなやかな筋肉」をつけることが出来るのがこのはいはいです。

これは、たっちが出来るようになった後の成長においても良い影響を及ぼすと考えられています。

 

はいはいのメリット②:手足の動きのバリエーションが増える

ずりばいからはいはいへの動きが上達していくにつれて、手足の動きが変化していくのにお気づきでしょうか?

そう、最初は左右対称、手足も同じタイミングで曲げ伸ばししていたのが、徐々に左右非対称になり、左右交互・手足交互に出すことが出来るようになってきます。

こちらの動画を見ると赤ちゃんの手足の動きがどんどん円滑に、バリエーション豊かになっていくことがわかります。

このような左右交互、かつ手足を組み合わせた動きは歩いたり、走ったりといった人間が自然と行っている動きに繋がっていくんですね。

はいはいのメリット③:世界が広がる

はいはいによる赤ちゃんの体へのメリットを確認してきましたが、実は運動の発達だけではなく、心にも変化が大きくなるのがこの時期です。

今まではじっと天井を眺めているか、大人が動かしてくれた場所で遊ぶことしか出来ませんでした。しかしはいはいなどの移動手段を持つことによって、自ら気になった場所に動いて探索が出来るようになります。これは赤ちゃんの知的発達に欠かせないことです。
さらに、目で見えるものを触りに行けるようになることで、「距離感」が発達するといわれています。

自分で動けるようになることで、「あっちに行こう」「今度はこっち」と自ら小さな決断をする機会が増えます。

こうして少しずつ自我が芽生えていくんですね。

参考サイト)

これらの心の発達は「はいはいのメリット」というよりは「移動手段を持つ」ことによるメリットです。寝返りでも、あんよでも同様な効果が期待できます。

”はいはい”をしない原因は?

はいはいをすることが体の発達だけでなく、心にも重要だということがわかりましたね。

では、赤ちゃんがはいはいをしない・遅い原因はどういったものが考えられるでしょうか?

 

前述したような、発達全体が遅い等の理由を抜いた場合、大きくわけて以下のようなことが考えられます。

  1. うつぶせで体を支える力がない(筋力)
  2. はいはいする必要がない(環境)
  3. はいはい以外で移動手段がある、移動する必要性を感じていない(経験)
  4. はいはいが好きじゃない(好み)

 

では、ひとつずつ解説していきます。

はいはいをしない理由①:筋力の問題

前述したように、赤ちゃんにとってははいはいは結構な重労働。

赤ちゃん自身にどんなに好奇心があって本当はもっと動きたい!と思っていたとしても、そもそも体を十分に持ち上げることが出来なければ手足を前に進めるなんてもってのほか。背筋や手足の力を低月齢の頃からしっかりつけていくことが必要なんです。

そのために重要なのが、このブログをよく読んでくださっている皆様ならもうお気づき、そう、うつぶせ遊び(Tummy Time)です!

Tummy Time とは?赤ちゃんとうつぶせで遊ぼう!
海外で注目されているうつぶせ遊び=Tummy Time!その魅力と注意点、オススメグッズ等をまとめました。

もし、うちの子はいはいしない…とお悩みで、そもそもそんなにうつぶせで遊んでいないな…という方は是非こちらの記事を読んでみてください。低月齢向けですがうつぶせ遊びについての基本的なことをまとめてあります。

 

はいはいをしない理由②:環境の問題

これは日本の住宅事情を考えるといたしかたない部分もあるかもしれませんが、赤ちゃんによっては「身の回りにあるおもちゃで十分満足」と感じる場合もあります。そのような赤ちゃん達にとっては、わざわざ体を動かして遠くにある「何か」をとるために移動しないことも考えられます。

つまり、はいはいというのは目的でなく”手段”。何か手を伸ばしたい!と感じるものがあるから動くわけです。

親の目が届かないところへいかないように、狭いエリアでゲートをつくって、その中におもちゃをたくさん置いてある…という環境で育った赤ちゃんでは、なかなかはいはいが育たないことも大いに考えられます。

はいはいをしない理由③:経験の問題

シャフリングベビーについてご存知でしょうか?

お座りの姿勢でずりずりと動いて移動する赤ちゃんのことです。

何か基礎的な原因がある場合もありますが、そうでなくただ「初めて覚えた移動手段だったから」という理由でシャフリングを行う子もいます。つまり”経験”の偏りです。

初めての寝返りが偶然ひっくり返ってしまったことのように、赤ちゃんの発達はちょっとしたきっかけの積み重ねです。たまたま経験したことから、少しずつ「体を使う」ことを覚えていくんですね。

 

つまり、はいはいに繋がる経験をたまたましてこなかった、ということも理由として考えられます。

 

はいはいをしない理由④:好みの問題

そもそもうつぶせが嫌いだ!という赤ちゃんもいますね。そういった場合ははいはいを避けるかもしれません。

赤ちゃんに嫌いなことをさせるのは非常に難しいですが、もしかしたら「嫌い」と感じるには理由があるかもしれません。

こちらの記事に考えられる原因と対応策をまとめています。合わせてご覧ください。

【理学療法士が教える】うつ伏せ練習を嫌がる赤ちゃんへの対応ポイント
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”はいはい”の促し方、遊び方を知ろう!

では、最後に「赤ちゃんの発達別はいはいの促し方・遊び方」について解説していきます。

まだずりばいもしない

月齢6ヶ月前後のまだ「ずりばい」もままならないうちは、前述のTummy Timeを積極的に取り入れることをオススメします!

まずは体をしっかり持ち上げられるように、少しずつ重力に慣れ、力をつけていきましょう。

四つ這い位にならない

四つ這い位とは、両手両膝で体を支えている姿勢です。はいはいは四つ這い位から始まるため、しっかりこの姿勢がキープできるようになる必要があります。

この姿勢が出来ない場合には、イラストのように膝の上に赤ちゃんの体を乗せてあげ、両手で体を支える練習をするのも良いです。おもちゃなどを置いて、赤ちゃんが自然と手を伸ばせるようにしましょう。

他には、クッションやマット等を重ねて、その上をよじ登るようにおもちゃ等で気を引いてみましょう。

自然と膝立ちの姿勢になります。

左右交互に手足が出ない

四つ這いの姿勢はとれるけど、そこから手足がなかなかでない!という場合は、大人の足などの障害物を乗り越えるように促してみましょう。このような状況では、左右交互に手足を出していく必要が生じます。

動画はコチラ

また、おもちゃ等で気を引きながら、その場での方向転換を促すのも効果的です。

このような動きの中で、左右非対称の体の使い方を覚えていきます。

 

まとめ

たかがはいはい、されどはいはい…とても奥が深い。

成長の過程でほとんどはいはいをせずに歩きへ移行してしまう場合もありますが、そのような子にも、↑で紹介したようなよじ登りの遊びなどは効果的です。

是非試してみてください(^O^)