【JICA海外協力隊】在外研修を企画する!どんな業務がある?

セラピスト

こんにちは、かなこ(@MinmachiBuho)です。

協力隊から帰国後、現在は開発コンサルタントとして勤務しています。
開発コンサルタントではいきなり「専門家です!」と華々しくデビューできるはずもなく、まずは地道な調整業務や研修の開催および管理、ロジスティック業務が中心になります。

 

私が現職で業務を行っている上で協力隊時の経験が役に立っているなーと思う大きな事柄のひとつに「在外研修の企画・開催」というのが挙げられます。

 

以前、「在外研修」についてその概要やメリットをざっくりお伝えしました。
続きはすぐにまとめようと思っていたのですがなかなか時間が経ってしまった…

JOCVなら一度は経験したい!「在外研修」ってなに?
こんにちわ、かなこ(@MinmachiBuho)です。 JOCVが利用できる制度の中で、苦労も多い代わりにメリットもめちゃくちゃ大きいのがこれ、「在外研修」です。 任期のうちに1度、かつ各国の事情やニーズ、残り任...

 

私たちが行った研修開催にかかる地味〜だけど非常に大切な企画関係の業務やロジ業務について紹介していきます。

研修企画書の作成(第1稿の提出が研修の約半年前)

もしかしたら今はフォーマット等が変わっているかもしれませんが、当時私たちが提出した企画書はこんな感じです(一部改変)

私は任国で在外研修を行っていた他職種のフォーマットを参考に作成しました。もし最近国内で別のボランティアが在外研修を開催していたなら、事務所が書類を保存していると思いますので確認してみましょう。

作成にあたって重要なことは「目的をブラさない」ということ。
はじめに企画書に書く

  • 目的
  • 研修概要
  • 期待する成果

という項目は、そののちボランティア招聘や講義内容の決定、日本からや現地の講師を招待する際にも非常に重要な「スタートでありゴール地点」になります。
せっかく研修を開催して色んな人を招待するんだから!これを機会にあれもこれも!!と内容を詰め込んでしまうと、短い研修期間では結局何も会得できず「なんとなく為になった気もするし楽しかったねー」というゆるふわ研修が出来上がってしまいます。

私の場合は、
「障害のある子どもへのケアを“環境要因”を含めて評価しできるようになること」
が一番のテーマでした。

研修がうまくいくかどうか、それには目的をしっかり決め(というか研修を開催したいと思った要因があるはずなので、それを解決するということからズレないように注意して)その後の計画を詰めていくことが必須です。

 

期待する成果には
本研修の4日間のみでは、自閉症を中心とした障害児に対する多角的な評価及び支援プランの作成過程を理解し、実施するには至らないと予想する。研修期間に留まらず、本研修で得た知識や気づきを意識し、今後も継続的に児と関わっていく必要があるからである。その土台として、本研修を通して参加者の「あの子はワガママだから」「育て方が悪いから」「障害があるから出来ない」などと言った児への誤った理解や評価が払拭されることが必須である。
本研修の期待される効果として、児や家族、多職種への正しい理解の促進が挙げられる。これを基にして、各活動先にてトライアンドエラー・再評価という過程を踏みながら支援の質を向上させていくことが出来ると考える

と記載しました。

 

対象参加者の選定(事務所への正式連絡は約3ヶ月前)

基本的には事務所間経由で情報がやりとりされるので、主催者であるJOCVが参加者を選定することはありませんが、
・どの地域から
・どのような職種の人で
・どういうニーズをもっている人
を呼びたいか、というざっくりとした聞き取りはされました。私たちの場合は中南米スペイン語圏(中南米にも英語圏がある)に限定しましたが、マイナー言語の国で主催する場合は英語での実施になったりするのでしょうか?新しい詳細な知識を勉強するときにはやはり慣れている言語がいちばんです。

ちなみにこの企画書の提出を持って、そこから予算が付くかどうかの審議が行われます(事務所・JICA本部間)。
いつまでに出したら良いかは調整員の方と要相談です。9ヶ月前くらいには在外研修をやりたいと申し出たほうが無難かと思います。
ちなみに企画書では見積書の提出も求められます。慣れないとしち面倒臭いので見本になる以前の研修の見積書をゲットするように動くのがベターです。

講義スケジュールの決定(3ヶ月前〜1ヶ月前くらいまで)

我々の場合は私を含め計4名のJOCVで研修の企画をしました。
役割分担としては

私:方針決定、おおざっぱなアイデア出し
① 会計
② アイデアの方向性修正、具体的な案にブラッシュアップ
③ 会場現地でのロジ業務

といった感じですが、もちろんスケジュール決定についてはみんなでそれぞれの職種の視点からの意見を取り入れ、めちゃくちゃ議論しました。

第1案が出来たのがだいたい3ヶ月前。そこから1ヶ月前くらいまでの間詳細に各コマでの狙いやタイムスケジュール、アクティビティについて議論して詰めていきました。

 

日本からの招聘講師の依頼と国内関係機関との調整

予算が降りることが確定した段階で、日本から特別に招聘したい講師の方に正式に依頼をすることができるようになります。
が、すでに依頼したい人が決まっている場合は、内内で連絡を取っておくほうが吉です。じゃないと見積もりにも書けませんし、忙しい講師の方だと早め早めに予定を確保しておかないといけません(日本から日帰りで行けるような場所では開催しないと思うので)。
謝金も少ないながら出せるはずなので、のちのちトラブルにならないよう、事前に軽く伝えておくなどのコミュニケーションをとっておくことが非常に重要です。

 

また、国内関係機関や関係性を強くしたい機関との調整も出来るとベターです。

私のときは事務所は一切これノータッチだったので、自分で関係機関にアポ、インタビューをし招待までこぎつけました。

ロジ業務

ロジスティック業務、いわゆる事務作業を含んだ調整業務です。
海外からボランティアや彼らのカウンターパートを招待するにあたり、航空券の手配等は事務所が行ってくれましたが、研修開催現地での会場や参加者の宿の確保などは、ボランティア自身が行う必要があります。もちろん領収書の手配や研修後の精算も含めて。

研修内容に直接は関係ないものですが、研修が安全に終わるため、また参加者のモチベーションを上げたりすることで間接的に研修の質に関わる非常に重要な業務です。

ちなみに帰国後に開発コンサルやNGOで国際協力に携わり続けたい!と考えている人でしたらこちらのロジ業務に少しでも慣れておくと非常に楽です。就職後の新人はひたすらロジを担当することになると思いますので。

 

まとめ

以上、ざっくりですが在外研修に伴う業務の種類や大切なポイント、スケジュール感について解説してきました。

オーガナイズするだけでなく講師も務めなくてはいけない在外研修の企画は正直だいぶハードで通常業務との両立が厳しい上に、研修期間中の5日間はロクに眠れないほどでしたが、そこから得られた経験はとても大きいものでした。

今はJICAのお財布事情等も当時とは異なるため申請自体のハードルも上がってしまっているかもしれませんが、タイミングに恵まれた際は是非チャレンジしてみてください!(調整員さん次第というところもあるので、まずは打診を!)