こんにちは、かなこ(@MinmachiBuho)です。
視覚障害者のための補助ツールといえば、読み上げソフトや点字などが主流でしたが、ここに天下のGoogleが参入してきたようです。
その名も、新アプリ「Lookout」!
ヘイ!見てみろよ!といった軽快なノリが心地よいです。
現在はまだ米国のみでの試用になっているようですが、どんな機能を持っていてどんな使用場面が想定されているか、またどのようなユーザーに適しているのか、発表されている内容と私の私見も併せてまとめてみます。
周囲にある重要な情報を拾い出してくれる、視覚補助アプリ
スマホカメラに写っている文字やオブジェクトを認識し、書かれている情報を読み上げる…仮にそんな機能だったら、新宿の駅前なんか歩いた日には情報の渦に飲み込まれてしまいますね。要らない情報ばかり読み上げ、大事な標識や注意書きを読み逃す。。。なんてことになったら元も子もありません。
そこでこの「Lookout」では、カメラに認識された画像を基に、”より重要だと考えられる情報”にフォーカスを当てユーザーに音声情報にて提供するようになっているそうです。
こんなところにAIが活躍するとは、テクノロジー恐るべしです!
どんな場所で活躍する?
「Lookout」はスマホカメラさえ周囲の環境を捉えられる位置に置かれていれば、あとはデバイスをポケットや首回りに着けていても利用可能だそうです。
Googleは「Lookout」の使用状況を主に以下の3つ想定しているとのこと。
①道行く先で
普段良くしっている道であれば基本的には白杖での移動が可能になるかと思いますが、初めて歩く道やお出かけ先では、どちらの方向に目的地があるとか、どの道を通っていくべきか等、情報が限られていますよね。
晴眼者であれば標識や街中に設置してある地図を利用すればよいですが、そうもいかない場合にはとても困ります。私の友人の視覚障害者も、知らない場所に行くには誰かの同行があると心強いと言っていました。
もちろん同行者がいれば安心なのは当然として、そうはいかない場合にもこの「Lookout」は活躍するのではないでしょうか。標識や案内板など、重要度の高いものを適確に選別して音声化してくれれば、道に迷うことも少なくなるかもしれません。
さらに、お馴染みの道でも急遽工事を行っていて迂回しなければならないケースもあるでしょう。
いつも持ち運んでいるスマホにこのような機能があれば、どんなケースにも対応できますね。
②ショッピングで
ショッピングの際にも「Lookout」は活躍すると想定されています。
例えば値札についている価格を知りたい場合です。

私は服のデザインよりサイズより真っ先に値札を確認するよ。え?みんなはしないの?
また、支払いやおつり受取の際の紙幣金額確認も可能となっているそうです。こちらは慣れている方々には必要ないかもしれませんが…
③文章読み上げに
WEB上での文章やサイトについては、すでに読み上げソフト等を使用している方が多いと思いますが、「Lookout」によって”既に印刷された活字”についても読み上げが可能になります。
教科書などの長文にも対応できるのかはまだよくわかりませんが、ちょっとした文章を確認するには非常に便利そうです。
きっとこんな人にも使えるでしょ!
Googleは全世界257,000,000人の視覚障害者に届ける!という素晴らしい意気込みを表明しているようですが、ワタクシはさらに適応となる対象者は多いと踏んでいます。
例えば
- ディスレクシア(識字障害等)
- 視力の落ちてきた高齢者
などです。
気軽に重要な情報が音声提供されるようになれば、”見る”だけではなく”読む”ことに難しさを抱える人たちにとっても非常に役立つツールになるはずです。Googleさん!耳より情報ですよ!
まとめ
テクノロジーの進化によって心身機能の障害(impairment)はカバーできるような時代が、確実に近づいてきていますね!
今までは、福祉機器はいわゆる”福祉機器屋さん”のフィールドでした。正直いって、コレがなかなかダサかったり、微妙だったり、全然進化がなかったり…なんですよ。オフレコですけど。
そんな領域に大手を振ってGAFAが入ってくるなんて!これからのLookoutの動向に注目です!