在宅ワークが障害者の”働く”に与える変化

インクルーシブ

こんにちは、かなこ(@MinmachiBuho)です。

 

成熟した社会の実現に当たり、マイノリティである障害者の就労は重大な要素になります。もちろん障害当事者から見ても、働くということは金銭的メリットがあるだけでなく、社会参加を通じた生きがいや自己実現のひとつの手段になりますよね。

在宅勤務で障害者の雇用拡大へ 長野で説明会
在宅勤務の仕組みを使って、障害者を雇用しようという取り組みが動き始めている。技術者派遣大手、テクノプロ・ホールディングス(HD)グループのテクノプロ・スマイル(東京・港)は長野市内で、在宅勤務を希望

長野市内にて在宅勤務を希望する障害者向けの採用説明会が開催されたそうです。

非障害者においても在宅ワークの実現はメリットが大きいとされていますが、障害者についてももちろん様々な効果があるとされています。

今回は、障害者の在宅ワークにおける効果と海外で懸念されている点についてまとめました。

なかむら
かなこ

在宅ワークは東京の電車通勤者の悲願でもあります

日本での「障害者の在宅ワーク」をめぐる動き

先日の参院選で、れいわ新選組より2名の重度障害者が当選し、国会議員となられましたね!これは素晴らしい出来事です。彼らの当選により、日本における障害者就労をめぐる課題が明らかになってきました。

<国会バリアフリー>国会議員の移動 誰が負担 介護支援受けられない恐れ
 重い身体障害がある木村英子、船後靖彦両参院議員が日常利用する介護サービスには、議員活動中は公費負担の対象外となる部分がある。

就労したいのに、通勤時間には移動支援が使えない…!というもの。(結果、職場である参議院からのサポートを一時的に受けることになりました。これからの動きに注目です)

在宅就労の重度障害者に介護を さいたま市、独自支援へ:朝日新聞デジタル
 常に介護を必要とする重度障害者が自宅で仕事をすると、その間は重度訪問介護が受けられない。それが就労の機会を狭めているとして、さいたま市の清水勇人市長が3日、補完するサービスを市独自に提供する考えを明…

さらに、これは在宅ワークを行う障害者においても同様のことが言えるようです。在宅で仕事をしている間にトイレに行けない、姿勢が変えられない…なんてことになったら、特に重度の障害をもつ人にとってはそれは「働くな」と言われているようなものです。

 

障害者が在宅ワークすることの6つのメリット

すでに先進国の中では障害者の在宅ワークを推進し、そのメリットについて研究を行う流れがあります。

以下、その中から障害者が在宅ワークを選ぶにあたっての6つの理由をご紹介します。実は、様々な条件によって仕事がしづらくなっている非障害者の方々にも、共通する部分がたくさんあるんです。

①空間や時間から自由になる

多くの研究が、専門的スキルをもつ障害者の約8割が在宅ワーク(一部在宅含む)を希望するということを示しているそうです。

”通勤”を強制されてしまうと、公共交通機関や自動車などの手段を用いて会社に出社しなければいけません。決まった時間に決まったルートで通勤することが苦痛になる方もいますし、そもそも東京のような満員電車の中で車椅子や杖等を使って移動することは非常に困難です(ベビーカーですらあんなに炎上しますし…)。

一方在宅ワークの場合は場所や時間に行動を制限されず、自分の自由な働き方が出来るようになりますね。

 

②生産性の向上

非障害者においても在宅ワークによって仕事の効率、生産性が向上するということがすでに研究にてわかっていますが、障害者についても同様の傾向のようです。

さらに障害者の中には多くの人と関わることでストレスに感じたり、体力的に消耗してしまうケースも多く考えられるため、より顕著な傾向となると考えられます。毎日毎日通勤するだけでも体力を消耗しますし、体温調整が出来ない場合には猛暑や寒い日には非常に身体に負担がかかることが容易に想像できますよね。

結果、在宅にて快適な環境を調整することで、必然的に生産性は向上していきます。

③ワークライフバランスの向上

通勤に時間を割かない分、家族やコミュニティの人々とのつながりを大切にすることが出来るようになります。子どもがいる方の場合には、地域活動に参画することも出来ますよね。

(本当にこれ、障害の有無関係なく重要だな…)

④セルフケアの向上

通勤、出社によって外部環境に多くの時間さらされていると、なかなか自身のケアに時間を割くことが出来なくなる場合も考えられます。

排泄管理や2次障害予防のためのケアなど、非障害者よりも多く時間を割く必要がある部分に、より集中して生活の質を良好に保つことが出来るようになるんですね。

⑤予定が調整しやすい

慢性的な疾患をもつ障害者の場合は、そうでない人と比べて医療機関等への通院機会が多い場合もあります。

週5フルタイムで通勤が必要な場合はなかなかアポイントメントが取れなかったり、調整が出来なかったりといった苦労も考えられますが、在宅ワークであれば自身の予定に合わせて就労時間等も柔軟に調整することが出来ます。

 

⑥職業選択の幅が広がる

在宅ワークにすることにより、パートタイムの仕事を掛け持ちするなど、体力や能力に合わせてより柔軟で自由な働き方を選択することも可能になります。

選択肢が広がるため、より好きな仕事に挑戦することも出来るようになるかもしれません。

 

みんなが自分らしく働ける社会に

障害者の就労、というテーマで考えてきましたが、上記のメリットは実は多くの”非障害者”にとっても有益になります。

子育て中のママ、親の介護の必要がある方、外に出るのが好きでない人…みんなが”自分らしくいられる働き方”を実現できるようになるために、障害者就労の促進はその大きなきっかけになるかもしれません。

 

ちなみに、私もボランティアで参加しているNPOモンキーマジックでは、障害者並びに在宅ワークを希望する方向けの文字起こしサービス「OKOSHI」を運営しています。こちらも併せて目を通して頂けると嬉しいです。

参考サイト

Telecommuting Benefits The Disabled | SkipTheDrive
6 reasons why telecommuting can be beneficial for those with disabiliites. Working from home opens many doors for those that otherwise aren't able to commute to...