【福祉のミライが変わる】3Dプリンターで補装具が出来る社会へ

インクルーシブ

こんにちは、かなこ(@MinmachiBuho)です。

近年、3Dプリンターがぐっと身近になってきましたね。

すでに自分でデザインしたプロダクトを3Dプリンターで印刷したことがあるよ!という人も増えてきているかもしれません。

 

そこで今日は、福祉用具を3Dプリンターで作れる時代もすぐそこ!というニュースをお伝えします。

3Dプリンターで医療用補装具を作成!イギリスのスタートアップAndiamo

Andiamo - AI and 3D printed Orthotics
The AI and 3D printing platform for the Orthotics Industry - Empowering Clinics and Clinicians to deliver the future

こちらは脳性麻痺のお子さんを育てていたご両親が設立したイギリスのスタートアップAndiamoです。

日本でもそうですが、イギリスでは石膏を使って型を取る補装具の作成が一般的でした。しかしながら石膏は固まるまでに時間もかかるし、その間動かないように子どもたちは押さえつけられるため、嫌がることもしばしば。

 

なかむら
かなこ

私も足の型をとるときによく泣かれたっけな…

さらにそこから数度の試使用・試着等を重ねるために出来上がりまでには数か月かかるということも。そのため小さな子どもでは出来上がる頃には体の大きさが変わっているなんて場合もあります。

そこで、こちらの装具では、たった1分間の3Dスキャニングを行うだけで採型が可能に!さらにプリンティングも数時間で可能なため、出来上がりまでは数週間に短縮できるということです。

 

3Dプリンターさえあればどこでも

創業者の2人は出来るだけ早くに世界中にこの3Dプリンター補装具を広めるため、店舗展開をするのではなくプラットフォーム化を目指しているそうです。

経時的な体の形を記録、確認したり、また3Dプリンティングを行うための”処方箋”を印刷する場合に課金されるというようなビジネスモデルを取っています。これにより、すでに3Dプリンティングを行っているような店舗があれば、どこでもオーダーメイドの補装具が作れるようになるということです。

日本にもある、3Dプリンター義足を作成するインスリム

実は日本のスタートアップにも、3D補装具を作成している会社があります。

3D print prosthetic leg | Instalimb(インスタリム)
This is officail website of Instalimb, Inc. that is developing low-cost 3D printed prosthetics using 3D-CAD, 3D printing and AI technology. 3D-CAD、3Dプリンティングおよ...

インスリムという、協力隊OBの方が中心となっている会社です。こちらは3Dプリンター義足の作成を行っています。義足は非常に作成に時間がかかり、また場合によっては高価でもあります。途上国などでは義足を手に入れるのはとても大変です。そこで、3Dプリンターを用いて安価かつ使い勝手の良い義足を普及させることは非常に意義のあることといえますね。今後が楽しみです!

機械学習を用いて”誰でも・簡単に”

「機械学習 いらすとや」の画像検索結果

3Dプリンター補装具はいくら簡単に作れるとはいえ、安ければいい、早ければいいというものではありません。長時間身に着けるものであるため、形が合わなかったりするとそこから傷が出来たり痛くて装着できなくなったりということが起きます。本当に、医療者や専門家が定期的にチェックを行っていても、そういう事態はすぐに起きます。そうなると、そこから感染し体調を大きく崩したり、足の場合は切断に至るケースも…

なので、誰が作ってもちゃんとしたものが出来る、というのが必須なのです。

そこで、この3Dプリンター補装具を現実のものにしたのがAI、ビッグデータ、機械学習です。あーよくわからない言葉が並びましたね。私も正直いってよくわからないので簡単にかみ砕くと

3Dスキャニングした体の形、作成した補装具の形、傷などのトラブルが起きた箇所のデータなどを多く集めることによって、トラブルを予測し、予防が出来るような最適の補装具を作ることができる

ということです。

手作業の石膏ではこちらのようなデータはとれませんので、多くのユーザーのデータを合わせ分析することが出来る、デジタルデータの強みを生かしているといえます。

BoPビジネスや先進国での手軽な補装具の入手に

先ほども少し述べましたが、途上国では義足や補装具は非常に高価なもので、月給の何倍という金額になることもあります。また、NGO等を通した先進国からの寄付ではサイズや形が合わないものを無理して使っていたり、一度壊れてしまうと二度と修理できないといったようなことも頻繁に起きます。さらに国によっては補装具をつくる専門家の数が非常に限られていて、オーダーメイドは不可能といったような場合もあります。そのようなケースにおいて、「誰でも・簡単に・適切に」作れる補装具があるというのはとても大きな意味をもっています。

 

さらに日本のような先進国においても、給付金などを使って負担金少なく作成することは出来るものの、その認定に時間がかかったり、作れる個数に制限があったりと、なかなか気軽に作成・利用できるものではありません。

そこで、今回ご紹介したような3Dプリンターにて簡単に作成できる補装具があれば、生活の困ったところや手が届かない部分に対し適切なアプローチが出来るようになるのではないでしょうか。