【アウシュビッツ強制収容所】ヨーロッパに行ったら是非行きたいナチス・ドイツの歴史を学ぶ施設

留学・ライフスタイル

こんにちは、かなこ(@MinmachiBuho)です。

この度、イギリス大学院の休暇を利用して、第2次世界大戦の負の遺産とされる「ナチス・ドイツ」に関わるいくつかの施設を巡ってきました。

日本から行くには時間もお金もかかるヨーロッパですので、是非留学やヨーロッパ滞在中には足を運んでほしい場所をご紹介します。

①アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所(ポーランド)

ナチス・ドイツの代名詞といえば、アウシュビッツ強制収容所ですね。こちらはドイツではなくポーランドにあります。


Google Mapより

首都ワルシャワからも行くことは可能ですが、ポーランドの古都と言われるクラクフ(Kraków)からの方が近く、片道1時間強で収容所まで向かうことが出来ます。

アウシュビッツ強制収容所は、メインの収容所になるアウシュビッツと、第2収容所であったビルケナウ収容所が近接しており、こちらのビルケナウ収容所の方ではガイドやツアーを頼まずに自由に出入りすることが出来ます。

日本語ガイドでアウシュビッツ強制収容所を見学

今回は日本語ガイド付きツアーに参加し、クラクフからの送迎付きのプランで現地に向かいました。

アウシュヴィッツ強制収容所 日本語アシスタントがしっかり解説!日帰り見学ツアー<日本語/クラクフ発> | ポーランド(クラクフ)旅行の観光・オプショナルツアー予約 VELTRA
アウシュヴィッツ強制収容所ツアーに、待望の日本語解説付き混載ツアーが新登場!日本語アシスタントの通訳付きで内部をご案内。お一人様からリーズナブルな価格で参加いただけます。クラクフ市内の主要スポットを徒歩で巡るクラクフ観光付きプランもご用意。

収容所内ではグループでガイドと共に行動します。多くの観光客でにぎわうため、イヤホンとマイクのようなものを利用してガイドの説明を聞きながらの見学となります。

ちなみにこちらの日本語ガイドはアウシュビッツ内に2名しかいないらしく(日本人の方、ポーランド人の方の1名ずつ)、彼らがお休みの際にはポーランド人通訳が説明内容を訳しながら見学するそうです。※日本語ツアーは毎日開催されませんので、スケジュールを立てる際にはまず曜日を確認した方がいいと思います。

金額については、日本語ガイドは英語ガイドと比較し2倍ほど割高になります。貧乏学生のため少し悩みましたが、見学を終えてみて母語でしっかりと学ぶべき内容だったと感じます。 予算に余裕がある方は是非日本語ツアーをオススメします。

実際に使われていた収容部屋、遺品の数々

収容所自体は広大!というよりは意外とコンパクトで、無骨な建物がいくつも並んでいるような感じです。私が見学した日は非常に天気もよく、気持ちの良い景色のようにさえ見えました(とはいえ寒い冬はマイナス〇度までなるそうです。気候には十分お気を付けください)。

建物はそれぞれ寝室に使われていたり、それぞれの用途があったそうですが、現在は当時の資料や写真、犠牲者の顔写真や遺品が飾られているような資料館として使われています。

 

感受性の高い方は苦手と感じるかもしれませんが、意外にも建物内部はキレイに整えられており、「本当にここで人が虐殺されていたのだろうか?」と感じるほど、シンプルな印象でした。興味はあるけど苦手で…という方も、そこまで身構えなくてもいいかもしれません。

 

収容者を管理していた記録も(おそらく多くが証拠隠滅のために処理されたと思いますが)多く展示されています。大量に市民を虐殺した、と聞くとまるで狂気の沙汰のように感じてしまいますが、とてもシステマティックに人の命が管理されていたことがわかります。

展示品の中には、世界大戦でナチス・ドイツが破れ、ソ連軍がアウシュビッツへ侵攻してきた際にまだ保存されていた収容者の遺品が多く展示されています。彼らは中長期的に収容所で生活すると聞かされていたので、長く生活するための日常生活用品を持参していました。鍋やフライパン、歯ブラシや靴磨きクリームなど…中には現代まで使われているメーカーもありました。そうですよね、これはたった80年前の出来事です。

遺品の中で特に印象的なのは、女性の髪の毛が保存されている部屋です。こちらは現物のため写真撮影NGとなっているので、是非ご自身の目で見てほしいと思います。今まで存在感のなかった犠牲者たちが、一気に目の前に現れてくるような印象を受けました。確かに彼らはここにいた。ここで生きて、ここで殺された、と。

 

ビルケナウ収容所の見学

こちらは前述したように、ガイドなしでも訪れることが出来る場所です。ですが、こちらは写真のようにだだっぴろい敷地で、特に大きな説明書きなどもなく、正直いってガイドなしで向かうことはおススメ出来ません

ビルケナウ収容所には第1収容所(アウシュビッツ)より無料のシャトルバスで向かうことが出来ます。約10分ほどで到着できる、近接した施設です。

 

こちらでは実際に使用されていたガス室、及びそこに向かうまでの道のりを歩くことが出来ます。アウシュビッツで見た写真と同じ光景がそこに広がっているので、何とも表現出来ない気持ちになりました。

また、証拠隠滅のためにナチス・ドイツによって破壊されたガス室の残骸もそのまま保存してあります。

Krakówの街も観光しよう

アウシュビッツから戻ったらクラクフの街も是非観光してみてください!コンパクトな街なのでサクっと回れます。旧市街はノスタルジックな建物が並び、西ヨーロッパとは一味違った街並みが楽しめますよ。

 

アウシュビッツ強制収容所に行って思う「つくられた差別」のこと|かなこ@MinmachiBuho|note
アウシュビッツ強制収容所ーナチス・ドイツ時代の負の遺産として知られる場所へ行ってきた。 アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所とは… ナチス・ドイツが第二次世界大戦中に国家を挙げて推進した人種差別による絶滅政策(ホロコースト)および強制労働により、最大級の犠牲者を出した強制収容所である。収容された90%がユダヤ人(...

アウシュビッツに行った感想はこちらからもどうぞ!

②ベルリン・ユダヤ博物館(ドイツ・ベルリン)

こちらはドイツの首都ベルリンにあるユダヤ博物館です。こちらでは、近代アートの要素と取り入れつつ、ホロコーストの犠牲になったユダヤ人の生活や背景に焦点をあてた展示を扱っています(2020年1月現在2階は改装中のため見学出来ませんでした)。


Google Mapより

 

かつでの東・西ベルリンのボーダーであったチェックポイント・チャーリーの近くに位置しています。

こちらではアウシュビッツに連行される前に、ユダヤ人たちがどのようにドイツやその他の国で生活していたのか、写真や手紙などと共に学ぶことが出来ます。ユダヤ人ということで洋服や家に印を付けさせられ職業を制限されたり、ユダヤ人同士でしか商売出来ない職種があったりと、不自由の多い生活を強いられていたそうです。

この人たちも、あのアウシュビッツに運ばれて、その道中やガス室の中で殺されたのか。そんな風に感じることが出来る展示品でした。

また、現代に生きるユダヤ人アーティストたちの作品展示も行われていたり、ギフトショップでは有名なユダヤ人であるフロイト(心理学)、マルクス(社会主義者)、エジソンなどの可愛いグッズが売られていたりと、まるっとユダヤ人づくしです。

 

コンパクトなミュージアムなので、ゆっくり見ても1時間半程度で回れると思います。隣接するベルリン・ギャラリーの入場料も割引になるので、是非ドイツの近代アートと一緒にお楽しみください。

番外編:DDR(東ドイツ)博物館

ナチス・ドイツ、ホロコーストとは少し話が変わりますが、第二次世界大戦後の冷戦時にドイツの人々がどのような生活を強いられるようになったのか…そんな一部が垣間見える博物館をご紹介します。

DDR Museum - Berlin’s interactive museum
The DDR Museum in Berlin shows the life in GDR, not just ostalgia. A hands-on experience of history, the only GDR museum and Berlin's interactive museum.

こちらは、旧ソビエト連邦の支配下に置かれた旧東ドイツの人々の暮らしが楽しく学べる資料館のような場所になっています。

Socialism(社会主義)の名の下、市民がどのようにコントロールされていたのか。教育は、メディアは、娯楽は、政治はどのようになっていたのか。そんな少し重たく聞こえるテーマが意外にもポップに展示されています。

印象的だったのが、特に労働が重視されている社会であったため、女性の就業率が非常に高く、就学前保育やベビーシッターなどのシステムが非常に充実していたということです(確か90%以上の充足率でした。待機児童なんてありえなかったでしょう)。男女関係なく、市民は働くべき!という社会主義の考え方ですね。資本主義で生きる我々にはうらやましく感じてしまう部分でもあります。また、結婚年齢は非常に若く、3人ほど子どもをもつ夫婦が多かったということです。

 

なかむら
かなこ

もちろん、全くうらやましくない統制が山ほどあったようですが…

アウシュビッツに興味が出たら…

もし「アウシュビッツやナチス・ドイツ関連の場所に行ってみたい!」「興味はあるけど時間とお金がない」そんな場合には是非こちらの本にも目を通してみてください。

実際にアウシュビッツやその他の施設に収容されていたユダヤ人精神分析学者が体験を基に書いた作品です。あそこで彼らがどのように扱われていたのか、人間の心理はどのように働いていたのか…。精神的体力が要りますが、必読の本だと思います。